夫婦の妊活|ミトコンドリア

ミトコンドリアの数と機能の低下が妊娠しにくい原因

━ 年齢とともに妊娠しにくくなる理由━

女性が年齢とともに、妊娠しにくくなるのは「卵子の質の低下」によるものであることは、最近では知られるようになってきました。

不妊治療を行う医療機関で体外受精を行う場合も、35歳頃から成功率が低くなってきます。 35歳頃から妊娠ししにくい原因

高度生殖医療の技術では、卵巣刺激などの方法によって質の高い卵子に出会う確率を高める方法の他に、若い女性から卵子を提供してもらう、または、自分の卵子に若い女性の卵子の細胞質を注入するという方法も実際にあります。

しかし、卵子提供は日本では一般的ではないため、台湾など海外で行わなければなりませんし、細胞質を注入する方法は一緒に若い女性のミトコンドリアのDNAも移植されることになり、倫理面をはじめとする未解決な問題が大きいため日本では認められていません。(DNAを移植しない方法もあります)

30代後半から妊娠、出産を目指すとき、自然妊娠だけでなく、体外受精など高度生殖医療を選択する場合も「卵子の質の低下」について考えることが大切になってきます。

卵子そのものを若返らせることは難しいとわかっていても、少しでも妊娠の確率を 高めるために、出来ること、可能性のあることとして、卵子の質を良くすることが必要になってきます。

━ ミトコンドリアの数と機能の低下が原因

ミトコンドリアを守る

卵子の質の低下、メディアなどでは卵子の老化とも言われていますが、その原因は、卵細胞のミトコンドリアの数や働きが低下することによって引き起こされると考えられています。

ミトコンドリアは、私たちの活動のエネルギーをつくる細胞の小さな器官で、1つの細胞には平均300~400個のミトコンドリアが存在し、細胞質の約40%を占めているのですが、卵細胞は10万個以上のミトコンドリアが存在しています。

そのため卵子の老化対策、質を守るかという事は、ミトコンドリアの機能を改善させることが鍵を握っているわけです。

━ ミトコンドリア質を守るために━

活性酸素が原因だが除去すれば良いというものでもない

ミトコンドリアは、私たちが生きていくのに必要なエネルギーのもとになるATPという活動サイクルを担っています。

食事で得られる糖や脂肪、酵素といった栄養素と呼吸によって得られる酸素を原料としてさまざまな経路をへて、いろいろな物質に変換され必要なエネルギー源にしています、

一方でミトコンドリアDNAは活性酸素によって損傷します。

一般的に活性酸素は悪い物のイメージですが、あくまで活性酸素の働きの1つであって、細菌やウイルスをやっつけてくれたり、エネルギー産生の調整機能に働いたりしているので、一概に活性酸素をなくせばいいというものではないのです。

しかも私たちの身体には本来、活性酸素の害を消去したり、活性酸素による損傷を修復する働きも備わっています。

細胞の老化の原因だから活性酸素さえやっつければいいとか、活性酸素を出さなければいいとか、抗酸化物質を大量に摂取すればいいという事ではありません。

卵の質を、ミトコンドリアの質を守るためには「バランス」が大切だということです。

━ 妊娠の成功率を高めるために

ミトコンドリアのエネルギー源として必要な栄養成分は、糖質、脂質、タンパク質、そして、ビタミンB群や鉄や亜鉛などのミネラルをバランス良く

ここで注意しないといけないことは、妊娠しやすい体をつくるために、特定の薬や抗酸化サプリメントを摂取さえすれば、ミトコンドリアが活性化され、卵子の質がよくなるということではないということです。

インターネットや妊活の情報誌には、そのような触れ込みで語られているものもありますが、注意しておく必要があります。

ミトコンドリアを増やす最も基本的な方法として、専門家が口を揃えるのは、「細胞にもっとネルギーが必要だと感じさせること」。

空腹感や適切な運動で筋力をつけることで、細胞のミトコンドリアが増え、エネルギー供給量が増えるといいます。

そして、必要な栄養のためにバランスよく食べるということです。

ミトコンドリアのエネルギー源として必要な栄養成分は、糖質、脂質、タンパク質、そして、ビタミンB群や鉄や亜鉛などのミネラルです。

さらには、ミトコンドリアに栄養を運ぶ唯一の役割を担うL-カルニチン、そして、ATPをつくる最終段階で必須な補酵素がコエンザイムQ10です。

ミトコンドリアでエネルギーを産生するのに関与している栄養成分が不足していたり、バランスが偏ると、エネルギーを産み出しにくくなったり、活性酸素を増やしたり、抗酸化力を低下させたりすることで、結果的にミトコンドリアの機能低下、卵子の老化を促してしまいます。

単に、コエンザイムQ10やLカルニチンを補充しさえすれミトコンドリアが活性化するということではありません。

バランスのよい食生活と運動、その中で不足しがちな栄養をサプリメントで補充するとすれば、コエンザイムQ10やLカルニチンといった年齢とともに減っていく成分と普段の食事でバランスが不足しがちなビタミン・ミネラル・アミノ酸です。

━妊活は楽しくストレスなくがカギ!

夫婦でミトコンドリアを増やすことが妊活の基本

最後になりますが、こうすれば必ず妊娠できるとか、誰にもあてはまる魔法のような対策はありません。

赤ちゃんを授かりたいという思いは、本来とてもハッピーなことです。

卵子の老化を対策する事も、高度生殖医療を選択するにしても、大切なのは「納得して」取り組めるか、いかに「ストレスなく」取り組めるか、ということではないでしょうか。

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